Vol.5 青空に映えるカンヒザクラ
こんにちは!全国的には、まさに(冬到来)とのニュースが入って来るこの時期、沖縄の方々は、かりゆしウェアの上から
カーディガン、もしくは薄めジャケットを羽織る方がまだまだ多い様な気がします。
ではいったい、いつ衣替え?との疑問が残りますが、最近の沖縄の方々の傾向としては、年末の忘年会からスーツを着始め
年末の挨拶廻り、新年の初出勤からスーツを着始める方が多い様な傾向だと思います(実質スーツ着用期間3ヵ月…)
いずれにしても、異常気象の影響に便乗して、極力スーツを着る期間を短めにしたいとの、沖縄の県民性では?と感じている今日この頃です。
当NPO法人高嶺副理事長が2ヶ月に1度、定期的に投稿している「iroiro沖縄」内「やんばるスケッチ」の記事を
今回は第5弾を掲載いたします。高嶺副理事長ご自身で書いた趣のある絵と、風情のある文章をお楽しみください✿
名護城(ナングスク)のカンヒザクラ並木
近年の異常気象が四季の変化にも大きな影響を与えている。
そのために亜熱帯性気候の沖縄においても、これまでの台風の進路が迷走して雨や風などの自然の状況も年毎に
変ってきている。
本来は梅雨の時期に咲くイジュの花が秋風に吹かれてあちこちに咲き、ほかにも季節外れの花々が結構見られたり
した年もあった。
そんな状況下でも新暦1月20日(旧暦12月1日)の「大寒」の頃になると、日本で一番早く咲くカンヒザクラ
(寒緋桜)が例年見られる。
それは、沖縄で最も寒い季節の表現として使われる「ムーチービーサ」があるからだ。
「ムーチー」とは、新暦1月27日に、家内安全、とりわけ子供達の健康を祈る行事に使われる餅で、その頃の寒さの
「ビーサ」と掛け合わせて呼ばれている。
そこで私個人としては、カンヒザクラは四季がはっきりしない沖縄の冬の終わりを告げる花ではないかと思っている。
色鮮やかなカンヒザクラの名所として知られる名護城(ナゴグスク)では「名護さくら祭り」が開催され大勢の
花見客で賑わう。
でも、ハラハラと散る桜とは違って花曇の中でポトリ・ポトリと花ごと落花する様を見る時、どこか物悲しさを
感じてしまう。